『かもめ食堂』

私的映画観
「おにぎりだけは食べさせておくれ」

ネットでは賛否両論なこの映画。内容はいわゆる日本映画といった感じで、特に何かが起こることはなく、淡々と物語が進んでいく。ネットでは、その情景やキャラクター感の詰めの甘さが何かと叩かれがち。「フィンランドで、急に食堂をやってそんなうまくいくか」、「観光客を急に働かすな」など。

まあ、確かに退屈な映画だしココロに余裕がある時にしか見られない映画だと思う。

ただ、映画のジャンルをファンタジーとして捉えてしまえばなんてことはない。仕事で疲れている時に観て、寝落ちしても後悔しないから逆に観やすい。家デートで観れば、変に湿っぽくもなくフィンランドの素敵な雰囲気に2人の仲もきっと深まるはず。そもそも、作中のもたいまさこなんて、人間というよりか妖怪に近い気がする。


こんな感じで“逆に”さまざまな感情が沸いてくる映画だけれど、結論としてはこう。
「おにぎり食いてえ!!」(シナモンロールも)。

あらすじ

舞台はフィンランドのヘルシンキ。港や森が美しいこの街に「かもめ食堂」という食堂がある。サチエという日本人がひとりで切り盛りしている。最初は閑古鳥が鳴いていた「かもめ食堂」だったが次第に、個性的な人たちが集まりゆったりと交流を広げていく。ほのぼのとした日々の様子を描いた作品。

監督
荻上 直子
出演
小林 聡美
片桐 はいり
もたい まさこ