涼しくなった身体に巡るボリュームカレー
少し涼しくなってきたせいか、無性にカレーが恋しくなる。秋風で冷えた身体に、スパイスが注入されるあの感じがたまらないのだ。地味にカレー激戦区でもある、中目黒でそんな季節にぜひおすすめしたいカレー屋がある。場所は、中目黒から祐天寺の方にある商店街にある「香食楽」だ。古民家のような佇まいから期待が高まりつつ、扉を開けると店内に漂うスパイスの香りが出迎えてくれる。
コンセプトは、「現代栄養学×中国の薬膳学」。医学理論に基づいて、日常で不足したパワーを、さまざまなスパイスとたっぷりの野菜で補ってくれる。「香食楽」の個人的にとても好きなポイントが、メニュー表。それぞれのカレーメニューに、「こんな方にオススメ」欄の詳細がとにかく好きだ。身体の不調の書き方が、アバウトにではなく詳細に書いてあってとてもメニューが選びやすい。
爆食のしすぎで、お腹にガスが溜まっている感じが強かったので、今回紹介するのは、私が毎回頼む「巡るカレー（¥1,300）」に半熟卵（¥220）。一口目から、口の中にスパイスの風味が爆発する。薬膳と聞いてもスパイス感が強すぎず、カレーの甘さとの相性が抜群。途中でトッピングした半熟卵とご飯を和えれば、さらにまろやかさが増してより最高に。ご飯にも強くこだわっており、ジャスミンを筆頭になつめやクコなど、五臓を補う特別な組み合わせで提供されている。なので、ボリュームは満点なのに、お腹が変な満腹感で重くならない。薬膳カレーって、こんなにおいしいのかと圧倒されていたのも束の間、身体を気遣い調合されたスパイス達が、すぐに身体に巡りポカポカとしてくる。これこそ「香食楽」の真骨頂。おいしさも健康も兼ね備えているなんてズルいな。
冬に向け少しずつ代謝が落ちてくるこの季節。「香食楽」のカレーを身体に巡らせて、年末まで乗り切る準備をしてはどうだろう。
香食楽
東京都目黒区上目黒2-42-13
定休日：火・水