『音楽』

音楽の原点で映画を作る
映画で音楽の熱さを知る


ストリーミング、DTMと音符を読めなくても誰もが音楽を作れる、他人に見せれる昨今。しかし、なかなかそこに熱さを持つのは難しい。

熱さって何?と思ったらこの映画がオススメだ。


ロックにそこまで詳しくない僕も、思わず体が揺れる。
プログレッシブなロックと音楽の自由さがアニメーションで描かれている本作。この映画を見た後は、きっと普段聞かなくても「プログレ」と携帯に指を走らせてもおかしくない。


主人公の研二の声優が、ゆらゆら帝国のボーカル&ギターの坂本 慎太郎というのも小粋だ。


研二の姿は、音楽だけでなく色んなものに作用する。
クリエイターだけでない。仕事も効率化されスムーズに、周囲を見渡しやすい現代の問題でないような問題。

故に一歩踏み出せないものも多くいる中、答えは熱さで視界が真っ暗になることだと研二が教えてくれているような気がした。



ものがたり

高校の不良生徒3人組が
楽器にも触れたことがないにも関わらず、研二の思いつきによりバンド「古武術」を組むことから始まる。
作中の中では、ギターを壊すあのジャケットや横断歩道を渡るあの人たちなど。音楽のさまざまなオマージュが散りばめられている。


私的映画観
「古美術の存在」

作中では、研二達のバンド「古武術」ともう一つ、フォークトリオの「古美術」が違ったキャラの濃さで待ち構えている。しかし、映画、いや漫画の中で作られたとは思えないほどのバランス感に思わず見とれてしまう。

音楽にひたむきな様子もまた研二達とは違う熱量を感じれるので注目してほしい。


今回、この音楽を見て個人的に作ったプレイリストがある。
プログレの熱いところだけでなく、新鮮なvulfpeckやYMOなんかも思い出したので追加してみた。
最後には、「古美術」のサントラも入っているので是非なびかれちゃってください。



この「音楽」を観終わった前でも、後でも

<Compartment roomsound>に。

監督
岩井澤 健二
原作者
大橋 裕之